皆さんどうも、再び転職活動中の柊です。ビルメンとして2度目の転職活動中の私は、資格の重要さに改めて気づかされる日々を過ごしています。
そもそも未経験者のビルメン転職に資格は必要なのか?という声もあるかと思いますが、決して少なくない数の求人が経験者や資格取得者を必須条件に定めています。
もちろん、無資格未経験者を歓迎している求人もありますが、資格が重要とされるビルメン業界ですから、無資格よりも何かしら必要な資格を持っている人が有利なのは言うまでもありません。
そこで今回は、私が未経験でビルメン業界に転職したい方におすすめしたい資格をいくつか紹介していきますので、是非最後までお読みください。
第二種電気工事士 おすすめ度:☆☆☆☆☆
経験者にも未経験者にも一番おすすめしたいのが、この第二種電気工事士です。特に待遇の良い大手系列系企業の求人ともなれば、電気工事士の資格は必須条件となるパターンは珍しくありません。
実際、私も第二種電気工事士が必須資格と記載されている求人を 少なからず見ています。私が最初のビルメン企業に入社した際も、電気工事士の資格は取って欲しいと言われました。
電気工事士は、ビルメン企業が一番求めている資格といっても過言ではないので、経験者にとっても未経験者にとっても、転職活動時に強力な武器になります。この資格があれば電気工事業務に携われるのはシンプルに強いです。
厳密にはビル設備の電気工事に関わるためには、認定電気工事従事者認定講習を受講する必要がありますが、受講資格に「第二種電気工事士免状の交付を受けている方」という項目がありますので、ビルメンを極めるのであれば避けては通れない資格です。
ただ、試験は年に2回しかなく、学科試験と技能試験の二つを突破しなければ免状は交付されないので、コストも時間もかかる資格と言えます。
コスト的にもスケジュール的にも入社前に取得できる余裕のある方は、是非取得をおすすめします。
危険物取扱者乙種第四類 おすすめ度:☆☆☆☆
電気工事士の次におすすめしたいのが、この危険物取扱者乙種第四類です。危険物取扱者の資格を持っていれば、該当する危険物の取扱業務に携わることができます。
乙種第四類は、引火性液体の危険物(ガソリンや重油・軽油など)を取り扱うことができます。ビル設備の中にはボイラーや非常用発電機があり、これらの燃料となる重油を取り扱うためには、危険物取扱者乙種第四類の資格が必要となります。
なぜこの資格がおすすめできるのかというと、単純に難易度もコストも低いからです。特に都市部にお住いの方であれば結構頻繁に試験は実施されていますので、比較的取得のチャンスは多いです。
地方在住の方でもやる気があれば遠征試験に行くという手もあるので、第二種電気工事士は無理だけど、せめて何か資格が欲しい方には是非おすすめしたい資格です。
消防設備士乙種第六類 おすすめ度:☆☆☆
こちらもおすすめの資格、消防設備士です。消防設備士乙種の資格を持っていれば、該当する設備の点検業務・整備業務に携わることができます。
危険物取扱者の資格同様、こちらの資格もコストは低く難易度も高くはないので、比較的取得のチャンスは多いです。なので、危険物取扱者と並んでおすすめできる資格ではあります。
第何類を取得すればいいのか分からない方も多いとは思いますが、私がおすすめするのは第六類です。
なぜかというと、第六類はほとんどのビル設備に該当設備がある第一類(スプリンクラーや消火栓など)、第四類(火災報知設備)、第六類(消火器)のなかでも上位種である甲種がなく、第一類や第四類と比べると難易度は低めなので、未経験の方にも挑みやすいのではないでしょうか?
第一類や第四類は上位種である甲種を受験資格を満たしてから試験に挑み取得する手もあるので、ここ二つは後回しにしても問題ない気はします。
甲種消防設備士の受験資格は第二種電気工事士の資格を取得していれば満たせるので、消防設備士の資格を取得したいのであれば、乙種第六類を優先する方がいいと私は思います。
2級ボイラー技士 おすすめ度:☆☆
こちらは私が唯一ビルメン業界に転職する前から持っていた資格になります。言ってしまえば、工場勤務時代に必須だったので取っただけのことです。
2級ボイラー技士を持っていれば、単純にすべてのボイラーを扱うことができるようになりますし、規模の小さいボイラーであれば取扱作業主任者になることもできます。
上位資格である1級ボイラー技士や特級ボイラー技士は、もっと大きなボイラーの取扱主任者になるためには必須ですが、少なくともビルメン業界では無理してとることもないかなと思います。
そもそも免許なしでも扱えるボイラーも増えていると聞きますし、そこまでこの資格の需要は高くないのかなとも思います。
正直に言いますと、この資格よりも第二種電気工事士や危険物取扱者の取得を優先した方がいいと思います。理由は主に二つあります。
まずは単純にコストがかかる点と、コストに見合ったパフォーマンスは期待できない点です。
単純にコストで比較すれば、電気工事士>ボイラー技士>危険物取扱者なのですが、転職活動時にアピールできる資格としての強みは、危険物取扱者とほとんど変わらない気がします。
コストに関しては受験費用だけでなく実技講習の費用もかかるので、危険物取扱者や消防設備士よりも高くなります。試験自体に受験資格はありませんが、免状の交付に実技講習の受講が必要となります。
ただ試験の難易度は低く、試験自体は各会場で月に1度実施されており、出張試験会場というものもありますので、取得はしやすい方だと思います。
おすすめできる対象者がいるとすれば、保有資格の数を増やしたい人のみですね。電気工事士や危険物取扱者ほど、優先して取得する必要はないと思います。
第三種冷凍機械責任者 おすすめ度:☆
残念ながら未経験者に最もおすすめできない資格が、第三種冷凍機械責任者になります。この資格を持っていると、1日の冷凍能力が100トン未満の製造施設で保安責任者として業務を行うことができます。
ビルメン業界においても、空調や冷凍に関する知識を持つ証明になるので、取得して損はないと思いますが、未経験者にはおすすめできません。
なぜかというと、単純に取得しにくいからです。第三種冷凍機械責任者の資格は、前項までに挙げた4つの資格よりも難易度が高く、試験も年に1回しか実施されません。
試験の期間も、例年11月の第二日曜日に実施されているので、時期的にもこの資格を取るくらいなら電気工事士の取得を優先した方がずっといいと思います。
年齢や経歴的にビルメン4点セット(第二種電気工事士、危険物取扱者乙種第四類、2級ボイラー技士、第三種冷凍機械責任者)を全て取得しないと内定貰えない!と思えるくらい切羽詰まっている方であれば入社前に取得するのもアリかと思いますが、そうでなければ入社後の取得でも遅くはないと思います。
最後に
ここまで入社前に取得するべき資格について述べてきましたが、未経験で年齢も若いのであれば、そこまで資格の有無は重視されません。
若ければポテンシャルで判断する企業が多いので、一般的な転職活動と同じことをすればよいでしょう。実際に、無資格未経験で採用される方もたくさんいます。
それでも、資格が重要とされるビルメン業界において、資格が強力な武器になるのは間違いありません。入社前に取得すれば、それだけで将来性のある若手と判断され、採用の確率も高くなるでしょう。
かくいう私も、2級ボイラー技士を持ってる状態で転職活動をしましたので、少なからずこの資格がプラスになった面もあるのかな?と思うこともあります。
現状いくつ資格を持っていようが、結局は採用されたもん勝ちです。しかし資格は確実にプラスになります。
無理のない範囲で資格取得に励むか転職活動に全振りするか、各個人の選択が問われます。
ビルメン業界に転職したいと思っている読者の皆様の転職活動が上手くいくことを私は祈っています。